• 専属馬券師達は語る①

  

  大抵の人間は競馬で稼げるとは考えていない。単なるギャンブルだと思っているからだ。
  
  ましてや着実に儲けられる裏情報の存在など、決して認めようとしないだろう。
  
  それは何故なのか？
  
  大抵の人間は裏の情報など手にしたことがないし、入手する方法すら分からないからだ。
  
  平たく言えば「自分が知らないものだから」認めようとしないのだ。
  
  だが、実際はどうだろう？

  俺たちは毎週のように数十万、数百万くらいは儲けているし、同年代のサラリーマンの年収を一月で稼ぐなんてこともざらにある。
  
  信じられるか？いや、おそらくあんたも裏情報の存在なんて絶対に認めないってタイプだろう。
  
  だが、実際に裏の情報で「現ナマ」を手にすれば考えも変わるはずだ。
  
  どうだい？論より証拠ってことで、俺たちの情報を試してみないか？
  
  それとも自分の知らないものだから止めとくかい？
  
  一つだけ確実に言えるのは、今ここで知らない世界に飛び込むことで、あんたの人生は劇的に変わるってことだ。

  エピソード①「某権力者との密談」

  2022年3月某日
  
  専属馬券師の立花和樹は、ある権力者に呼び出され、銀座の某クラブに足を運んでいた。
  
  独りで飲むのは味気ないからと呼び出されたのだが、店に入ってみると彼は奥のVIP席に座っており、両脇に美女をはべらせ楽しそうに飲んでいるように見えた。まぁ、そんなことはどうでもいい。
  
  挨拶もそこそこに飲み始めたのだが、和服に身を包んだ聞き上手なママに綺麗に着飾った端正な顔立ちの美女、そしてテーブルの上には高級ウイスキーとくれば、言わずもがな酒は大いに進んだ。
  
  他愛もない会話を楽しみながら飲んでいたのだが、深夜0時を回る頃、彼は興味深い話をし始めた。
  
  「今年の大阪杯は荒れる。とんでもなく荒れるぞ！」
  
  一体どういう事なのか、詳しい話を聞き出そうとしてみたが、彼は口をつぐんでしまった。
  
  そこで立花は端正な顔立ちの美女に諭吉を20枚ほど握らせて、彼に更に酒を飲ませた。
  
  足元が怪しくなってきた頃、彼は洗いざらい全てを話してくれた。
  
  「実はな、あのレースには既に私と友人達で仕込みを済ませてあるんだ…」
  
  なるほどね、そういうことか。小一時間ほど話し込んだ後、立花は彼から聞き出した裏情報の詳細をメモし店を後にした。
  
  (あのオヤジは酔うと何でも話しちまうからな。こりゃ棚ぼただぜ！)
  
  後日、今回の裏情報の提供者から送られてきた画像がこれだ。

  

  

  2022年4月3日(日) [阪神11R] 大阪杯(G1)

  

• 専属馬券師達は語る②

  

  世間じゃ俺らみたいな奴を白い目で見やがる。楽をして儲けてる堕落者ってな具合にな。
  
  ただ、それは間違っちゃいないし、どうこう言うつもりもない。
  
  実際に白い目で見られても仕方のない方法でたんまり儲けてるわけだからな。
  
  だけどな、楽をして儲けることが「悪い」みたいな考え方は正直好かんな。
  
  俺らには確かな根拠ある情報を入手するコネがあって、それを有効活用することの何が悪いんだ？
  
  それに対して四の五の言う奴は、単に自分じゃ出来ない方法で簡単に大儲けしてる人間に嫉妬し、悪いイメージを抱いているに過ぎん。
  
  世の中は結果がすべて、銭のない奴は見下され軽んじられる。
  
  銭がないというだけで人間性そのものを否定され、まるで価値がない人間であるかのように扱われることまである。

  そんな社会で真面目にコツコツと働くことが、本当に正解だと思うのかい？
  
  一度っきりの人生、
  ド派手にいこうや！
  銭さえあれば軽んじられることもないし、周りの扱いも変わってくる。
  
  銭さえあれば欲しい物は何でも買えるし、どこへだって行きたい場所に行ける。
  
  競馬で生計を立てられるようになれば、毎日満員電車に揺られることも、ムカツク上司や顧客に頭を下げる必要もなくなる。
  
  好きな時間に寝て、好きな時間に起き、好きな場所へ行き、好きな事をすればいい。
  
  どんな生き方をするのか、それは今からでも選べる。すべて自分次第だ。

  エピソード②「某雑居ビルで密会」

  2021年11月某日
  
  専属馬券師の谷口のおやっさんは、ある富裕層の人間達が競馬で荒稼ぎしようと、秘密裏に内部関係者に接触し情報を引き出しているという噂を聞きつけ、その真偽のほどを確かめようと、新宿の雑居ビルで馴染みのブローカーと密会していた。
  
  どうやら噂は間違いないらしく、公には出来ない極秘情報まで引き出しているみたいだ。
  
  谷口はブローカーに何処かに情報が流れていないか、情報の横流しで儲けたがっている人間はいないかと尋ねた。
  
  「いやね、実はさ、当の本人達の中に情報を売りたいって奴がいるんだわ」
  
  「特に金に困ってるとかではないんだけど、何だか新たな投資先を見つけたみたいで、既に資産は殆んど投資に回しちゃってるから、スグに現金を手にしたいらしいんだけど…」
  
  谷口は二つ返事で話を承諾し、数日後にブローカーの手引きで直接本人と交渉を行い、情報と諭吉5束を交換して新宿の雑居ビルを後にした。
  
  後日、今回の裏情報の提供者から送られてきた画像がこれだ。

  

  

  2021年11月14日(日) [阪神11R] エリザベス女王杯(G1)

  

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